私たちは死者を殺すために、新しい水のところにやってきた。その水は、過去の誤解を完璧に思い描こうとする私たちの奮闘を、陽気に避けて通りながら、せせらぎ、きらめく。記憶にある中でも最も乾燥した夏の後、景観からはほぼすべての緑がなくなってしまった。ハコヤナギの樹皮はボロボロになり、小枝の先は夜明けを映し出す小川のようにどんよりとなり、手首の傷跡のように、アブラススキのように、土を切り出した土手のように、そしてブラック・ヒルズに逃げ込むかすかな雲のように蒼白くさせて。
私たちは、カリフォルニアの砂漠にもやってきた。凍った小峡谷でひっそりと死んでいる人々が、少しでも心身を暖める炎に近づけるよう、そして、ようやく頭を横たえることができる、十分な土地を見つけることを望んで。やつれたゴーストシャツや、裂けたような声、トランス状態の足どりでの混濁した霊魂の再生と同じく、1890年12月の朝を最も感じさせたのは、私たちの誠意の上にある日にさらされた空を無情に引き裂きながらバビロンに戻る、戦闘機の偽りの雷鳴であった。
本書の言葉やイメージが、過去の残忍な行為、混乱や無知に苦しんだ、すべてのサイドの人々が払った犠牲を、ある意味思い起こさせるものとなることを望む。過去を少しでも理解し、前途に待ち受けるものを良い方向に生かす志を持って、将来を見られるように願う。
2003年9月11日 ヴィゴ・モーテンセン