TheOneRing.net  2001.9.12 原文
豆様といっしょ Part 2

レポーター(以下Q): どのくらい深く、アラゴルン役にのめり込んだのでしょう?そして、それはなぜ?

ヴィゴ・モーテンセン(以下VM): みんなも同じだと思うけど、仲間をがっかりさせたくなかったんだ。1年半という長い期間、自分のベストを尽くしたいと考えていたよ。役柄を的確にとらえて、この物語に加わることができるというのは、またとないチャンスだからね。もちろん、僕はどんな仕事にもベストを尽くしているけど、この作品は今まで経験したどの仕事よりも、いいものになった。この作品の題材は、神話が基になっている。トールキンは神話からヒントを得たんだね。北欧やケルト、フィンランドの神話。僕はこういった神話を読みながら育ったから、馴染み深いんだ。だから、しっかりした仕事をしたかった。

Q: アラゴルンについてはどうですか?

VM: 彼のことを好きかって?そうだな、旅の仲間たちについて、僕がまず魅力的だと思ったのは、仲間のそれぞれが個人的な苦しみを抱えていること。そして感情の浮き沈みや、自身喪失。この作品をどんなに単純化して見ようとしても、本当にヒーローは存在しないんだ。作品をヒットさせるためには、そういった(一人をヒーローに仕立上げるような)捉え方をしなければならないんだろうけど。旅の仲間たちの誰ひとりとして、ヒーローなんかじゃない。みんな欠点を抱えているんだ。ピーター・ジャクソンは、本当によくやったよ。誰も真似できない。忍耐強く、一生懸命仕事に取り組んで、登場人物たちのあらゆる面を、あらゆる状況で見せていったんだ。いちいち名前は挙げないけど、こういった叙事詩を扱った作品は他にもあるよね。同じような神話から派生したものも。でも、どれも完ぺきなものにはなっていないんだ。キャラクターや、キャラクター同士の関係が、きちんと描かれていないから。ピーターは、本当に細部にこだわりを持っていた。大きなスクリーンでフッテージを見ればわかると思う。ハリー(AintItCoolという有名サイトのハリー・ノウルズ氏)は撮影の過程を見ているよね。キャラクターづけをするために、細かい部分を色々と変えているんだ。それぞれのキャラクターが、ずっと同じ状態でいるわけじゃないからね。みんな、浮き沈みを経験していく。

ショーン・ビーン(以下SB): そうなんだ、みんなそれぞれの悩みを抱えている。次々に、旅の仲間のメンバーは悲劇や弱さを経験していくんだ。そして、メンバー同士で支え合っていくんだよ。これが、旅の仲間の興味深いところだね。誰も完ぺきなんかじゃなくて、ありがちな無敵の人物でもない。ホビットも、エルフも、ある意味とても人間的なんだ。みんな、それぞれの弱さを持っている。だからこそ、見ている側も感情移入できるんだと思う。果たして彼らにできるのか、逆風を払いのけて目的を達成することができるのかって考えながら。仲間たちは、ずっと一緒に行動するわけじゃないから。

Q: 俳優さんたちも同じだったんじゃないですか?ただ進むしかないというか。海図に載っていない海を渡っていくようなものでしょう?それもこんなに長い間。

SB: そうだね。どうなるのか皆目見当がつかなかったよ。これからどんなシーンを撮影するのかはわかっていても、それをどうやって撮影するのか、誰にも想像がつかなかった。ピーターが僕らを、すごく風の強い道に連れて行ったんだけど、そこで撮影されたエキサイティングなシーンは、あらかじめ詳細に計画されたものじゃなかったんだ。ピーターがそこで撮ると言えば、いつでもどこへでも連れていかれるんだよ。

VM: 誰かが疲れたり、一日、もしくは一週間、ついてない日が続いたとしたら、絶対に誰かがサポートしてくれる。とにかく1年半っていう長い期間だからね、自分だけじゃどうにもならない日もあるんだ。

Q: 撮影の途中で「もう、このままずっと終わらないんじゃないか?」と考えたことはありますか?

SB: それは僕よりヴィゴの方が感じてたんじゃないかな。

VM: そうだなあ。ショーンは、僕よりも少し早い時期に撮影を終えることができたからね。

SB: それでも、やっぱりそういう気持ちにはなったよ。セットからセットへ渡り歩いてね。だって、同時に5チームくらいに分かれて撮影していたんだから。

VM: ほとんど24時間営業って感じだったよな。

SB: だからこそ、本当にみんなの情熱や献身を感じることができたんだ。

Q: そんなに長い間セットで過ごして、本当にそこで暮らしているような気持ちになりませんでしたか?セットへ出かけていって、終われば自宅に帰るっていうような、普通の状況じゃなかったわけですよね。

SB: 本当に、外の世界のことを忘れてしまうよ。人里離れた場所にいたし、テレビもないような状況の時もあったし。でも、そんなことは大した問題じゃなかった。たまには、そういうのも気晴らしになっていいんだ。

VM: それにね、撮影クルーたちが、映画の中と同じような生活をしているんだ。クルーがみんな、このストーリーが大好きだっていうのはいいよね。毎週もらえる給料のためだけに仕事をしているわけじゃない。一緒に船に乗り込んだっていう感じで、長い間そこから離れられなかったんだ。その間には、妊娠や死、離婚、結婚、そして怪我・・・。

SB: 本当にあったんだよ!

VM: 大変だったよ。クルーの間で、そういったことが全部起こっていたからね。突然、どこかの片隅で泣き出す人がいると、誰かがそばに行って肩に手をまわして、散歩に連れ出すんだ。キャストとクルーの間に生まれた相互作用が、チームを完ぺきなものにしたよ。ある意味、土地から土地へ旅してまわる何千人もの“旅の仲間”だったんだ。僕はいつでも安心していられた。まあ、撮影に取りかかる時には、安心できないこともあったけどね。いざ撮るとなった時に「今すぐに撮影できるんだろうか。雲がかかってきたし、雷もなってるし・・・」

SB: トロルも来るし。(訳注:モリアの坑道でのボロミアのセリフ)

VM: その通り!(笑)でも、一日の終わりには、家族と一緒にいるような、本当に守られているような気分になれるんだよ。僕らは孤島に隔離された家族みたいだった。北米ではなく、ニュージーランドで撮影が行われたのがよかったんだと思うよ。感じ方が違うからね。

Q: ファンタジーの持つ力って、どんなものだと思いますか?なぜ人は、ファンタジーが好きなのでしょう?

VM: そうだなあ。さっきも言ったように、ファンタジーにはルーツがある。ストーリーのベースになっているのは神話なんだ。それは、日本でもカナダでも同じように、人々の中で息づいているものなんだよ。個人的には、ファンタジー映画を見ても、あまり楽しめないんだ。ディテールへのこだわりや、リアリズムが足りないように思えて。その点、ピーターは違った。すごくファンタジックな画像と、イメージをかき立てられるようなセリフやビジュアルを撮影しているけれど、本当にしっかりとしたビジョンに基づいていて、浮ついていないんだ。必要であれば、荒っぽくもなり、寒い中、泥だらけで撮影もした。どんなに厳しいコンディションの中でも、彼はどんどん撮影するんだ。クローズ・アップですべてのキャラクターを撮影するから、ある意味、ごまかしようがない。小さな役だろうが、大きな役だろうが、旅の仲間の敵だろうが、彼らの目を見れば、何が起こっているのかわかるんだ。そこには彼らの弱さも強さも映し出されている。みんなと協力しあって演技をして、どんどん親密になっていくっていう感じだったな。僕らはそんな風に演じて、ピーターはそんな風に撮影した。だから、この作品は他と違うんだ。

Q: 自分だけが注目を集めるような作品と、そうではない作品、演じ分けは難しくないのですか?

SB: この作品は、僕らすべてにとって本当に特別なものなんだ。注目の集め方や作品への身の投じ方が、いままで出演してきたものとは比べ物にならない。僕の“ベスト”になったよ。熱意にあふれた、すごく特別な作品だね。他の仕事では、なかなかここまで魅力を感じることができないんじゃないかな。滅多に出会えない作品だよ。

Q: こういった作品に出ていると、見方によれば少し甘やかされている感じになりませんか?

VM: 1年半の撮影期間っていうと、時間に余裕があったように見えるかもしれないけど、WETAの作業や周囲の環境、ロケ地の選択なんかで、実際はそんなに余裕があったわけじゃないんだ。柔軟に対応しないと、気持ちが空回りしてダメになってしまう。そこから軌道修正するだけの時間はないからね。この作品が、いかに特別かがわかるだろう?

Q: この映画から、どんなインパクトを受けましたか?あなたは、画家であり、詩人であり、写真家であるわけですが。あなたが興味を持っているアートに、この作品は何か影響を与えたんでしょうか。

VM: たぶん、少しだけ。撮影中は、なかなかアートに取り組む時間が取れなかったんだ。眠れない夜に、そういった作業をしたことはあるよ。疲れて何もする気が起きない日もあったけど。

Q: 撮影が終わって自宅に帰ってから、ニュージーランドの絵を描いたりはしなかったのですか?

VM: ニュージーランドは、本当に素晴らしい国だよ。こんなに小さな土地に、たくさんのものがある。ちょっと角を曲がって30分も移動すれば、そこはジャングルだったり、氷河だったりする。森や窪地もある。天気はクルクル変わるしね。ここで見た風景は、ずっと深く心に残るんだろうな。今朝、ドライブした時に小川を見たんだけど、ニュージーランドに似た場所があったのを思い出したよ。

SB: ニュージーランドは素敵なところだよね。古い森、山、湖、天気。全部がひとつの場所にある、大きな映画のセットみたいなんだ。

VM: この作品は、美術部門も素晴らしかったよね。今まで経験した中で、最高のスタッフだったよ。

SB: みんな熱心だったね。全員が原作を熟読していたし。撮影現場で起こっていることを、完全に把握していたんだ。画面では確認できないけれど確かにそこに存在しているといった、本当に細かいところまで。すごくやりやすかったよ。

VM: バトルシーンや群衆シーンでは、後ろの方に映っている人たちがボタンをかけ違えていたり、皮の衣装の代わりに何かそれに似せたもので間に合わせていても、気づかれないかもしれないよね。でも、この作品では、全員がちゃんとした衣装を身に着けていたんだ。WETAや衣装部門のおかげでね。武器を始めとして、すべての細かいところまで。画面の前面で戦っている人たちだけじゃなくて、後ろの方に映っている人やスタントの人たちも、同じ衣装をつけていたんだ。中世の戦いを描いたような他の映画で、ここまでやっている作品はあまりない。例えば、後ろの方の人がこんなことをやっていても(と、手をひらひらさせる)、失敗しても、ちゃんと見えてしまう。50ヤードも100ヤードも離れているところで、殺される演技をしている人たちもいるしね。もし、どこかの部門が手を抜こうものなら、すぐさま他の部門の人たちが、それが恥ずべきことだといさめる。すべての部門が、そんな風に動いていたよ。

Q: 本当に、みんなで励ましあったり、影響しあっていたってことがわかりますね。

VM: スタント担当や武器担当の人たちが、素手で殴り合うような13世紀の戦いの良さについて熱く語っているのを見かけたら、僕は「君たちが良ければ、それでオーケーだよ」って言うだろうね。

Q: どのくらい、怪我をしたんですか?

VM: ほとんどの人が、いろんなところで怪我をしていたよね?

SB: そうだね。ほとんど毎日撮影だったからね。撮影前にはリハーサルもあるし。

VM: 数えきれないほどの怪我をしたよ。長いバトルシーンをたくさんやったからね。歯を叩き折られたり、つま先を骨折したり、切り傷やねんざ、肉離れ。みんな、そういう傷を負ってたよ。

Q: 歯を折った時、接着剤でくっつけて撮影を続行しようとしたのは本当ですか?

VM: 本当だよ。

SB: チューインガムでくっつけてくれ!って。

VM: そうそう。ちょうどランチタイムになったから、歯医者に行って、戻ってきて、撮影を再開したんだ。でも、言っておきたいのは、スタントの人たちだって、本当に打撃を受けることもあったってこと。僕だけが、とりたててすごかったわけじゃないんだ。

Q: 二人とも、ボブ・アンダーソンにトレーニングを受けたんですよね。

SB: そうだよ。

Q: どうでした?こういったアクションが好きな人にとっては、象徴とも言える人ですよね。

VM: 素晴らしかったよ。すごく厳しかったけど、支えになってくれた。彼にはすごく助けられたと思うよ。僕らは、短期間で習得しなくちゃならなかったから。

SB: そう、短期間でね。すべての戦いの動きを覚えて、オークたちと合わせてみて、その後、剣を使ってやってみるんだ。

VM: まず、セットができ上がる前にジムかどこかで戦いの振付をして、セットができ上がったらそこに行って、アングルや、そのシーンに必要な動きを教えてもらうんだ。振付の微調整をするわけだね。一緒に戦うプレイヤー全員、スタントマンと僕らが、本当に信頼し合ってないとうまくいかないんだ。

SB: 混乱状態に見えるよね。滅多切りみたいな。

VM: そうだね。みんな死にもの狂いだよ。

SB: 本当に命がけで戦っているって感じだったね。

VM: 剣を使ったアクションと同時に、噛みついたり、蹴飛ばしたり、頭突きをくらわしたりして。

Q: 二人とも、演じているキャラクターが急激に変化しますよね。ストライダーはアラゴルンへ、ボロミアは指輪に影響を受けて変わってしまう。

SB: 指輪の問題は、旅が始まった時からずっと、ボロミアを悩ませ続けるんだ。彼は“人間の国”に暮らす“人間”だから、指輪のパワーに影響されやすい。誘惑されやすいんだ。旅の間中、そういった感情を抑えようと努力している。指輪を手に入れたい、ただ目の前に掲げてみたいという誘惑に打ち勝とうとしている。最後には、弱気になった時にフロドを見て、ついに指輪の誘惑に負けてしまうんだ。ドラッグみたいなものだよね。だんだん蝕まれていくんだ。彼は、最後に力尽きる。そして後悔して完全に打ちのめされた彼は、もうこのまま進めないことを悟るんだ。二度と元には戻れない。仲間たちを落胆させてしまった。彼自身の旅の終りに、彼は心を改める。ミドル・アースでの自分の役割が、想像していたよりももっと大きなものだということに気づいたから。それまでは、ゴンドールで敵を食い止めるための軍隊や、戦いのことしか考えていなかった。敵と戦うために、指輪を使いたかったんだ。捨てるなんて馬鹿げている、使うべきだってね。広い世界を知った時、彼はアラゴルンに「今やっとわかったよ」と言う。でも、その時には、もう遅かったんだ。

Q: ボロミアは欠点を持ったヒーローでしょうか。それとも、事態を把握していない悪者なのでしょうか。

SB: 彼が悪者だとは思っていないよ。正しいことをしようとしていたし、ちゃんと役割を果たそうとしていた。ただ、他の人とは違う意見を持っていたっていうだけで。でも、彼は自分が指輪に影響されやすいということに気づく。そして、自国の民のためなら、悪にもなれるということに。指輪を手にしている間は、何でもできるような気分になるけれど、自分の内面に何かが起きていることには気づかない。惑わされてしまうんだね。本質的には、ボロミアはいいヤツだと思うよ。役割を果たそうとがんばっている、尊敬すべき人物。それでも、指輪の持つ力にはかなわないんだ。

Q: そういう意味では、シェイクスピア的なキャラクターですよね。観客は、悲劇のヒーローが好きなんですよ。

SB: 人間の感情だからね、説明がつかない時もあるさ。

Q: では、ストライダーとアラゴルンの違いはどこにあるのでしょう?

VM: 二つのキャラクターが、一人の人間の中に存在している。映画の冒頭から、僕はこの二つのキャラクターをひとつのものとして捉えているんだ(映画自体も、三部作をひとつのストーリーとして見ている)。トールキンは、森の案内人としてストライダーというキャラクターを書き始めている。狩猟や森林の知識に長けた人物としてね。ストライダーは、これから何が起こるのか、まったく知らない。僕は原作を読んでいるから、彼が誰なのか知っているわけだけど。彼は、ある意味、孤児の魂を持った人物なんだ。ボロミアは、育った環境から、アラゴルンとは別方向から見たミドル・アースの歴史を知っている。指輪の恐ろしさについても、別の解釈をしているんだ。エルフやドワーフのことも、あまり信用していないしね。一方、アラゴルンはエルフに育てられたということもあって、自分たち人間の歴史を、特にエルフの世界との関わりという面で理解している。彼は、ミドル・アースにいる、異なった文化を持つ種族たちを認めているんだ。彼らと同盟を結ぶことが重要だと考えている。しかしその反面、自分の祖先が起こしてしまったことを知っている。人間は強い独立心を持った種族だけど、指輪の悪の力に負けて、その強さを、そして魂までも失ってしまうということを。彼は、自分に何ができるのか、正しいことができるのか、わからずにいる。指輪について、多くのことを知っているということは、ある意味、呪いのようなものなんだ。アラゴルンは、指輪に触れることさえしない。ボロミアは現実的なレベルで指輪を武器として捉えていて、「これを使わない手はないだろう」と言うんだけど、決してそうじゃないんだ。指輪について知るということは、呪いのようなもので、同時に、人間の弱さや、エルフや人間の仲間たちに対してどんな態度を取ってきたのか、その欲望によって作られた歴史を知ることでもある。そういったことによって、アラゴルンは自分自身に、そしてその能力に疑いを持ってしまう。ボロミアとの関係ということで言えば、アラゴルンはボロミアから、人間が持っている価値、勇敢さを学ぶ。ストライダー、そしてアラゴルンは、その価値について疑問を持っている。でも、人間には素晴らしい強さがあるんだということを、ボロミアが身をもって示してくれるんだ。

SB: ボロミアはアラゴルンに、人間の中にも、いい部分があるってことを見せるんだよね。

VM: それだけ、自分たちの種族に確信が持てるってことが、うらやましいね。

SB: ・・・君が人間だからそう思うのさ。知識が正しい結果を生むかどうかはわからない。

VM: たぶん、それがトールキンの言いたかったことなんじゃないかな。多すぎる知識は、危険につながりかねないって。エルロンドやガンダルフ、ガラドリエルやアラゴルンといった、ミドル・アースの歴史を広く理解している人々は、“どうするべきか”を人に指示することについて、とても用心深くなっている。自分の意志で正しい結論に到るべきだと考えているんだ。ミドル・アースで一番大切なものは、“ひとつの指輪”じゃない。個人個人が自由に何かを選択するっていうことなんだ。指輪の“悪”は、人格を奪い去ってしまう。自分自身を失ってしまう。“もっと強大な力が持てるぞ”と誘惑され、実際は“無”に向かって突き進んでしまうんだ。

Q: ヴィゴ、少しだけ、リヴ・タイラーとの仕事について話してくれませんか?映画の中で素敵なシーンを彼女と演じていますが。

VM: 彼女は、常にアラゴルンのインスピレーションなんだ。彼にとって、女神のようなもの。この二人の関係は、運命的な方向へ向かっている。アラゴルンは、彼女と一緒にいることが、ある意味、運命だと感じているんだ。でも、同時に、自分の血筋のことや、自分の祖先が世界に与えてしまったダメージについて、罪の意識を感じている。そして、彼女と結ばれることにも、罪悪感がある。もし、結ばれたとしたら、アラゴルンは彼女から永遠の命を奪ってしまうことになるんだ。エルフは人間と結婚したら、不死ではなくなるからね。

Q: で、リブとの共演はどうでした?

VM: 良かったよ。他のキャストと同様、チームの一員だったからね。全員が、本当にお互いを気づかっていた。

Q: ボロミアと彼の弟を悩ませた、予言的な夢を描写したシーンは今後登場するんでしょうか?少なくとも、撮影はされていた?

SB: イエス。

Q: ありがとうございました。

translated by chica