By Ken Plume
(注: 皆さんご存知とは思いますが、ドムとヴィゴはとっても仲良しです。ドムの発言内容を本気でとらえないでくださいね。)
【前半部略】
Q: 『ロード・オブ・ザ・リング』関係のインタビューで、今までされたことがない質問ってどんなものだろう?
ジャーナリストにしては、ものすごい質問だな。普通、それはジャーナリスト側が考えることだよね?
Q: 僕はずる賢いんだ。っていうか、重複を避けるためにね……。
されたことがない質問ねえ……。
Q: どうかな?
そうだな、例えば、ヴィゴ・モーテンセンが悪魔だってことに気がついているメディアはないね。そのことについて、聞かれたことはないな。
Q: オーケー。彼はずる賢い奴なんだね。
彼こそが、ずる賢いヤツだと言えるね!ヤツにはもうインタビューした?
Q: “ちょっと近寄りがたい男”って感じだったけど。
その通りだよ。ヴィゴは本当に個性的なんだ。
Q: 悪魔にはたくさんの宣伝担当者がいるんだよね……。
そう、そう。この2年、ヴィゴと僕はメディアにお互いの秘密を漏らして、相手を妨害することに必死だったんだ。『二つの塔』のエクステンデットDVDに収録されているメイキング・ドキュメンタリーでは、役者たちが色々なコメントをしてるよね。ヴィゴと僕も、かなりやりあってる。お互いの噂を暴露したりね。実際には起こってないことも、いかにも事実みたいにしゃべってる。ヴィゴのことを男の体を持った女性だとか、悪魔だとか、小さな動物にひどいことをしたとか、なんとかそんなふうに、メディアを思い込ませたかったんだけど。
Q: 僕の考えでは、ヴィゴは実はフルCGなんじゃないかって……。
そうなんだよ!これも公にはなっていないけど、スクリーンに写っているヴィゴのほとんどの部分……たぶん95%くらいはコンピューターで作られたものなんだ。だって、ヴィゴの足は木で出来てるんだよ。走れないんだ。だから、全部CGで作らなきゃならなかった。それに、彼は演技もできないしね。映画での彼の演技は絶賛されているけど、あれはビリーと僕の顔の動きをモーフィングして作ったものなんだ。僕らの演技レベルに、ヴィゴは達していなかったからね。あ、それからヤツはろくに英語もしゃべれないんだよ。ほんとにマヌケなんだ。
Q: じゃあ、誰がヴィゴの吹き替えをやったの?
確か、アンディ・サーキスがやったんじゃないかな。イライジャもやってた。この二人の声を合わせて作ってたんだよ。
Q: なんか、すごい芸術作品だな……。
素晴らしい芸術作品だろ?胸から上を見ている分には、みんなヴィゴだって信じるよね。皮の衣装はよく似合っていたし。でも、口を開けば、聞こえてくるのはアンディ・サーキスの声だし、動いているのは僕とビリーの口なんだ。それから、格闘シーンも僕とビリーがやってるんだよ。ヴィゴは弱っちいからね。女性的なんだよ。頭上に剣を降りかざすなんて、絶対にできないんだ。筋力、ないから。
Q: そうだよなあ。『ダイヤルM』と『ロード・オブ・ザ・リング』に出ている彼が、同一人物だとはとても思えないもんなあ。
違う人物なんだよ。僕が思うに、たぶん彼のピークは『G.I.ジェーン』だったんだ。あの時の彼は素晴らしかった。だから初めて彼と会った時、すごく興奮したんだよ。でも会ってから15分もしたら、尊敬の念はどこかに飛んでいったね。だって、ヤツ、すごく臭いんだもん。納屋に住んでいるから、その臭いといったら……馬の小便みたいだし。基本的に、ヤツは着替えるってことをしないから。
Q: 彼のエゴのせいで、仕事はすべて自分でやったってことにしてあるんだね。WETAがやったなんて、誰も気づかない……。
絶対にね。かわいそうなリチャード・テイラー。同情するよ。もうひとつ悲しいことに、ヴィゴには息子がいるんだ。15歳になるヘンリーがね。ヘンリーはヴィゴを見ていなくちゃいけないし、影響も受けてる。僕らはヘンリーを守らなくちゃいけないんだ。フランケンシュタインの怪物に育てられるなんて、よくないよ。
Q: そんな環境から救いださないと。
マジでそうだよ。僕らが面倒みようって提案はしてるんだけどね。イライジャと僕でヘンリーを養子にしようって。すぐにでも取り掛からないと。若者がそんなひどい環境にいるのを黙って見ていられないよ。そうだろ?
Q: この件については、白黒はっきりしているね。
その通り。やらないわけにはいかない。今回のプレミア・ツアーで、いくつかバッジを用意しようと思ってるんだ。“ヴィゴを刑務所へ!”とか“ヴィゴから離れろ!噛まれるぞ!”とか書いてあるやつを。
参考写真: ドムのバッチには “Keep away from Viggo... he bites”
(ヴィゴから離れろ... 噛まれるぞ)と書いてあります。
Q: “ヘンリーに自由を!”とか……。
そんな感じ。ヴィゴは拘束服なしで公の場に出てくるべきじゃないんだ。不道徳でいかれた言葉も吐くし。
Q: ヴィゴが自分の木製の足で服装倒錯者を殴ったって聞いたけど……。
もうさ、そういう話にはうんざりなんだ。もう、ヤツのために時間は割きたくないね。
Q: でも、彼は君につきまとうんじゃないかな……。
そう思う?うーん、ヤツは体力あるからなあ。
Q: 木製の足で忍び寄ってくる音が……。
ああ、やめてくれ……想像できる?“ヴィゴの木製の足で、スターがボコボコにされる!”って、タブロイド紙の見出しになっちゃうよ。
【中略】
Q: 長い撮影期間で、大きな喧嘩がなかったっていうのは驚きだけど、ストレスもたまったんじゃない?
そうだね。でも、今だから言えるけど、もし殴り合いが起きていたとしたら、ヴィゴは負けてたね。イライジャにもやられちゃうよ。
Q: ヴィゴに腕力がないからだろ?
そう、それに歩き方も女っぽい。
Q: 絵の制作中に手を怪我するとか?
そうかもね。赤を塗っている時が危ないな。
Q: ブラシを乱暴に扱っている時の方が危ないんじゃ……。
そう、単に色彩にショックを受けるってこともある。“こんな赤があったなんて!”って驚いて、それが奴を打ちのめすんだ。もしくは、絵を叩き壊して、さらに自分で落ち込むか。
Q: どっちにしろ、叩きのめされるんだ……。
【中略】
(ドムとビリーが脚本を書いていて、それを映画化するという話から)
みんなにカメオ出演してもらおうかと思って。イライジャとか、ヴィゴとか、オーランドにもね。友達をみんな呼び戻して、作品に協力してもらうんだ。
Q: ヴィゴのCGを作る予算を組まないといけないんじゃない?
どうかな……ヴィゴを海賊役にして、木製の足だけを撮ればいいんじゃないかって提案しているんだけどね。それで、“これがヴィゴだよ”って言えるでしょ。顔を映しちゃったら、問題ありだけどね。
Q: スタント・ダブルならぬ、パペット・ダブルが必要だな……。
そうか、人形を作ればいいんだな。いいとこツイてる。
Q: ヘンソン社(マペットを初めて作ったジム・ヘンソンの会社)の元スタッフとかに、何か用意してもらうとか……。
そうだよ!彼らに協力してもらってもいいね。ま、WETAのスタッフなら、ヴィゴっぽい顔のデザインはできるかもしれないな。ショーン・ビーンを連れてくるっていうのでもいいな……ヴィゴに似てるところがあるし。うん、彼の方がうまいしね。
Q: そうやって、観客を騙すわけだ……。
もちろん。
Q: ヴィゴだって思わせるのに、ちょっとしたカットを加えたりして……。
いいね……髭とか長髪とかをちょっとだけ見せれば、“ああ、ヴィゴだわ!”って思ってくれるかも。
【中略】
(ドムが『ロード・オブ・ザ・リング』の後に出演した作品についての話題で)
『Spiv』という作品に出演したんだけど、強盗の話でね。僕がやったのは、長い髪で脂ぎった、髭のある、ハッパでラリったの男の役。マリファナをくわえて、一日中街を歩いているんだ。
Q: ってことは、君はヴィゴを演じたわけだね?
ヴィゴを演じた!その通りだよ!回りくどい話を延々とするってだけの……完璧にヴィゴを下敷きにしているね。
Q: ヴィゴの話題が次から次に……彼をクリエイティブな試金石にしてるんだね。
ヤツはね……ヤツは僕の人生に相当影響を与えているよ。今後、大バカ野郎とか変質者とかを演じる時には、ヴィゴを思い出すだけでいいんだからね。とてつもないインスピレーションを与えてくれるんだ。
Q: 参考にできることがあるっていうのは、いいね。
ほんとにそうだね。ヴィゴを見るか、動物園で30分かそこら、チンパンジーを見るかだな。人間的な返答が欲しいと思うなら、ヴィゴは完璧だ。実際に質問することができるから。でも、ヤツに質問しても、もらえる答えはいつもたった一言だけなんだ。それ以外は、ずっとモゴモゴとつぶやいてるだけだから。