Film Review  2004.1
アラゴルン: ヴィゴ・モーテンンセン

旅の仲間の目的は、「一つの指輪」を無事に捨て、悪の勢力を打ち破ることだが、三部作最後となるこの章は、ゴンドールの王となることに気が進まないアラゴルンことヴィゴ・モーテンセンのものである。彼はこの役をどう考えているのだろう?

「アラゴルンは、過去の経験から、他の人々、他の種族を理解しようと努める。ミドル・アースの歴史と文化についての知識を利用して、人々をよりよく理解しようとし、じっくり考えてから行動する人なんだ。もちろん、物語の最初の頃は、アラゴルンは人々のリーダーとしては知られてはいなかった。実際、裂け谷以外では、彼の本当の名前さえ知られていなかった。彼はほとんどの場面で表に出てこない。ストライダーというのは、彼の数ある仮の姿・名前・言葉の一つにすぎず、人々への奉仕のために、長年彼が使って名前なんだ。どんなにいいことをしても、シャイアーのホビットのためでも、辺境を守るためでも何でも、それは仮の名前、仮の姿で行ったこと。しかも、彼はそれで満足なんだ。それが第三部になると、より大きな責任が彼の肩にのしかかり、より大きな期待が彼にかけられる。だから、彼もそれに慣れなければならない。それが全て彼に合っているかどうかはわからないけれど、自分がそうすることが重要なんだと、彼は理解しているんだ。」

でも、ゴンドールの王になることが運命として定められているのなら、なぜ隠すのでしょう?

「ゴンドールの王位継承者がそばにいるということを、サウロンに気づかせないようにするためなんだ。サウロンは、ヌメノール人の歴代の王に大きな恐れを抱いている。彼らは長い間彼の天敵だったので、サウロンはその血筋を絶やそうとしてきた。サウロンは、サルマンと蛇の舌によって初めてアラゴルンの存在を知る。そして、僕がついにサウロンに対して身分を明らかにするシーンも撮影したよ。ストーリー上決定的な場面だから、第三部に入っているといいけど。」

translated by estel