Horse & Rider: Online Extra  2004.1 原文
Hidalgoがスクリーンに歴史を持ち込む

アクション満載、派手なペイントホースが銀幕を疾走するディズニーの映画 『Hidalgo』が、2003年3月に公開される。映画で使われた馬たちが、どのように選ばれたのかを教えよう。『Hidalgo』の撮影現場の様子については、Horse & Rider の2003年1月号を参照。

(訳注:どちらの日付も2003年と書かれていますが、2004年の誤りだと思います。)

By Debra Bokur

equiserch.comの写真 ディズニーの新作となる冒険大作『Hidalgo』は、アラビア砂漠を縦断する3,000マイルの耐久レースと、ペイントホースの助けを得てそのレースに勝ったアメリカ人の話である。では、映画の中の馬のスターは誰なのか?実は、ヒダルゴは、この映画のカウボーイのリーダーであるレックス・ピーターソンが注意深く選んだ、5頭の異なるペイントホースから成っているのだ。

数年前、ピーターソンはこの映画にぴったりの馬を見つけ出すのを手伝ってもらおうと、アメリカ・ペイントホース協会(APHA)に電話をした。

「レックスがある日突然電話してきて、5頭のおそろいのペイントホースを探していると言いだすんだ。最初は、“うわぁ、それは難題だなぁ” と思ったよ。」と、APHAの広報責任者ジェリー・サーセリは言う。「人づてに馬を見つけ出すなんて、干し草の山の中の針を見つけるようなものだろ。だから、彼はこっちに来て、写真を見たかったんだ。我々のデータベースに登録されている馬は、どれも写真が5枚ずつあって、当時70万頭のペイントホースが登録されていたんだ。だから350万枚の写真だよ!」

ピーターソンは、テキサス州フォートワースにあるAPHAの本部で、午後の間、何か糸口がつかめるまでそれらのレコードを詳しく調べた。彼は、毛色と模様に関しては、いくつかの特定の基準を持っていた。そして、4〜10歳の去勢馬か雄馬を欲しがっていた。難題の1つは、白が多い馬なら色をつける “メーク” でカバーできるので大丈夫だが、主にダークカラーの馬は適さなかったことだ、とサーセリは言う。

数多くの電話と国中を何度か旅して回った後、ピーターソンは馬を見つけ出した。「彼には使命があったんだ。」と、サーセリは言う。「そして彼はやり遂げた。我々はただ彼のために情報を公開しただけで、足を使う仕事はすべて彼がやっだんだ。」

equiserch.comの写真 ピーターソンは、APHAと連絡を取り合った。そして、今年、ヒダルゴのスターの1頭である RH Tecontender(TJ として知られている)を、APHAのワールド・ショーにデモンストレーションとして連れてきたのである。

「ディズニーがワールド・ショーのためにこの馬と彼をフォートワースに送ってくれて、我々は幸運だよ。」と、サーセリは言う。「アナウンサーが砂漠でのレースについて、どれだけ厳しいものだったかを話すと、レックスは馬を自分のペースにさせたんだ。パフォーマンスが終わった後、彼は4時間近くサインをしてたよ。レックスは特別なトレーナーなんだ。馬の扱いが上手いだけでなく、子供たちや人間の扱いにも優れているんだ。」

映画で使われた馬について、ピーターソンが説明する。

TJ (RH Tecontender): 「彼はその気質と意欲的な態度から、私のナンバーワンの馬になったんだ。誰が乗るにも問題がなかったよ。」

RJ (RJ Masterbug): 「彼は3歳の雄馬で、私が見つけた時はまったくならされていない状態だった。そして、彼はパーフェクトなトリック・ホースになったんだ。賢くて、器用で、何でもやる馬だよ。」

Doc (Ima Stage Mount Two): 「彼はかなりタフで、求められたことを何ごともいとわずやったよ。」

Oscar (Impressivelybetter): 「彼は小さな女の子のショー・ホースだったんだ。主にジャンプに彼を使うことになったよ。それが彼が訓練されていたことだったから。」

DC (Honky Tonkin Tuff):他の馬より見た目が大きくて骨張っている。ピーターソンは、それらが際立って要求される特定のショットにDCを使った。

translated by yoyo