Diario de León  2005.2.28 原文
キャプテン・アラトリステのルーツを探すためにレオンに来た

アメリカ人俳優はレオンを突然訪問し、遺跡やクルエニョの山を見てまわった。そして様々な書店を訪れ、スペイン帝国についての参考文献を購入した。

By Miguel Ángel Nepomuceno

まるで『ロード・オブ・ザ・リング』のストライダーのように、ヴィゴ・モーテンセンは先週たった1人でこの街にいた。大きな口ひげと飾り気のない服装に隠れた男がモーテンセンだと分かったのは、書店の店員や通りすがりの何人かにすぎない。著者アルトゥーロ・ペレス・レベルテは、バルデルゲロス、クルエニョのワイルドなレオンの山で実写版を作ることを望んだ。モーテンセンはもうじき、フランデス(Flandes)部隊のダークな主人公キャプテン・アラトリステを決定付ける顔となる。

4世紀前にフランシスコ・デ・ケベドの辛辣で鋭敏な執筆を追いやり、消し去った場所であるサンマルコス修道院。その正面階段を下りてきたモーテンセンに、もう少しで不意打ちを食らうところであった。文学に通じた友とキャプテンの擁護者のために、モーテンセンは私たちと話す時間をとってくれた。製作費が2千万ユーロを超える、スペイン映画史上もっとも大掛かりな超大作となる次回作、アグスティン・ディアス・ヤネス監督作品で彼が演じる役の起源を語った。

アクセントの痕跡がほとんどないスペイン語で、ゆっくりと控えめなジェスチャーで話すニューヨーク生まれの俳優は、レオンを訪れたのは2度目だと語った。 「最初のうちは随分ラクだったよ。映画のプロモーションもほとんどやってなかったから、誰も僕に気付かなかった。でも今は違う。」 彼はそう言った。

Q: 『キャプテン・アラトリステの冒険(原題)』の撮影をレオンで行う予定はないにも関わらず、わざわざこの地に来て敬意を表しました。なぜですか?

この土地を知り、キャプテン・アラトリステのルーツを探すために来たんだ。アルトゥーロ・ペレス・レベルテによると、それはクルエニョ山のバルデルゲロスを起源としている。最近、レオン王国の歴史について書いてある様々な本を買って、その地域の村々を訪れてみたんだ。雪があって、素晴らしい景色だった。今朝も、レディプエルタス(Redipuertas)に戻るために6時半に起きたよ... 僕にとってこの土地がくつろげる場所だということは、間違いないよ。

Q: 人々の反応はどうですか?

最初に訪れた時は気付かれずにすんだのだけど、今は少し難しくなったね。僕からみると、レオン北部の人たちは彼らの言葉と一緒で、とても飾り気がないんだ。誤解しないでほしいんだけど、冷たいとか他人行儀ってことじゃないんだ。実際、とてもよくしてもらっているしね。すごく居心地がいいよ。

モーテンセンは知識を得たり、自分が訪れる場所について詳しく知ることを好み、素性がばれない限りそれらに没頭する。俳優というよりは優れたアーティストのように、彼は風景とアートに夢中になり、必ず美術館や史跡、そして何よりも本屋を訪れる。

「レオンでも、できる限り多くの場所を訪ねたんだ。」 彼は言う。「サンイシドロ教会にサンマルコス美術館。この街にある良い本屋の数には驚いたよ。何軒かに行って、クルエニョとレオン王国に言及しているものを全部買ったよ。」

translated by yoyo (special thanks: Elessars Queen)