俺の名前はジョー・ロバーツ 州の公務員
パリーンヴィルの詰め所ナンバー8の警察官 俺は今まで出来る限り正直に働いてきた フランキーという名前の弟がいるが ごたごたばかり起こしている 二人が子供の頃からいつもそうだった 無線連絡が入った フランキーがダウンタウンで騒ぎを起こしている 他人ならすぐブチ込むが 弟の場合は見て見ぬフリをすることもある | |
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俺とフランキーは笑いそして飲んだ
血縁とはいいものだ バンドが「ジョーンズタウンの洪水の夜」を演奏し 俺たちはマリアと交代で踊った 彼が道を踏み外せば 兄弟なら当然のこと 俺は彼を助けるだろう 家族に背を向けるなんて出来ないからね フランキーは1965年に入隊し 俺は農業従事者徴兵猶予を得て マリアと結婚して所帯を持った その後小麦の値段が下がり続け まるで盗まれているのも同然だった フランキーは68年に戻り 俺は今の仕事についた ※くり返し その夜はいつもと変わりのない夜だった 9時15分前頃無線が入った ミシガンの州境に近い居酒屋で騒ぎがあった 若者が床に倒れていた 頭の出血はかなりヒドイ 女の子がテーブルで泣いていた フランキーがやったとみんなが言う 俺は外に出て車に飛び乗りフラッシャーをつけた ミシガン郡を110マイルでブッ飛ばした ウィロー銀行を曲がった交差点で オハイオのナンバープレートのついたビュイックを見つけた ハンドルを握っているのはまさしくフランキー いくつもの郡道を抜けて彼を追った カナダ国境まで5マイルという標識が目に入った 俺は追うのをやめ ハイウェイの横に車を寄せ 彼の車のテールライトが遠くなるのを見ていた ※くり返し |
『インディアン・ランナー』のパンフレットより (提供: Reikoさん)