アルトゥーロ: 元気にしてる?CQCはCapitán Alatristeの製作発表記者会見に出席するよ。この後、ロード・オブ・ザ・リングのヴィゴ・モーテンセンが登場するからお楽しみに!
[記者会見場の入り口へと場所が変わる]
アルトゥーロ: やあ、そこの君![男性に対する呼びかけだったので、女性の顔にヒゲがつく] ハッピーかい?
女性: とてもハッピーよ!
アルトゥーロ: ヴィゴ・モーテンセンが来るよね。
女性: ええ、なんて嬉しいことでしょう。[うっとりした感じの音楽が流れる]
アルトゥーロ: 彼が誰か知ってる?
女性: もちろん。
アルトゥーロ: じゃあ誰だい?
女性: 言わないわ。だってあなたたち、私の顔に何かするでしょ・・・
アルトゥーロ: 言ってよ、言ってよ。何の映画に出ていた?
女性: カメラに写さないで(笑)
[アルトゥーロが隣にいた男性にマイクを向ける]
男性: 指輪のやつだろ!
アルトゥーロ: おや、ここにゴラムがいたよ![ゴラムに男性の顔を合成した写真が映る]
[アルトゥーロが会場に向かう]
アルトゥーロ: やあ。[とても背が低い男性(ドワーフ)に対して]会えなくて寂しかったよ。
男性: なぜだい?
アルトゥーロ: いや、今もゴラムと一緒だったし、ホビッツもいたし、なにせヴィゴ・モーテンセンが来るからね...
[写真撮影が始まっている]
アルトゥーロ: あ、あそこにヴィゴ・モーテンセンがいます... ちょっとした口ひげをつけてますね。[ヴィゴに向かって] 元気かい?
彼はアルゼンチンのチーム、サンロレンソのファンなんだよね。アルゼンチンに住んでいたんだ。彼はマンハッタン生まれなんだけど、でもアルゼンチン育ちなんだ。
僕たちはヴィゴを少し “スペイン人化” したいんだ。だって、彼は長いことスペインにいることになるからね。それで、ポテト入りスパニッシュオムレツ(ポテト・トルティーヤ)と、“アラゴルン” (Aragon) のスモーク・ハムを持ってきたんだ。
[ヴィゴが会場から出てくる]
アルトゥーロ: やあヴィゴ、調子はどうだい? [英語に切りかえて] 元気?気分はどう?
ヴィゴ: [スペイン語で] ノー、英語は話さないんだ。
アルトゥーロ: (笑)ますます最高だよ!
ヴィゴ: 異教の言葉だからね。
アルトゥーロ: あなたがスペインで長く過ごすことになると思ったので、少し “スペイン人化” してもらおうと思って... それでポテト入りオムレツを持ってきたんだ。
ヴィゴ: オーケー。
アルトゥーロ: 少し乾いちゃったけど... ここに来る間にそうなっちゃったんだ。
ヴィゴ: [料理をマジマジと見て] だけど、このポテトは料理されたやつじゃないね。これは電子レンジで作ったやつだよ。ダメだね。[お皿をさげて拒否する]
アルトゥーロ: でも、このハムを見て!“アラゴルン” のハムだよ。“アラゴルン” からハムを持ってきたんだ。
ヴィゴ: 分かった。じゃあ試してみるよ。
アルトゥーロ: すごくおいしいよ。[ヴィゴもハムを食べる]
[アルトゥーロが何か話している隣で、ヴィゴはスーツのポケットからサンロレンソのステッカーを取り出す]
ヴィゴ: これ、君が忘れたやつ...
アルトゥーロ: サンロレンソのステッカーを持ってるよ!信じられない!
[ヴィゴがステッカーをアルトゥーロのサングラスに貼る]
アルトゥーロ: この人は本当にアルゼンチン人だよ!
[ヴィゴがそのサングラスをかける]
アルトゥーロ: 彼は根っからのアルゼンチン人だ!
[記者会見の場で]
アルトゥーロ: ハイ、ハイ、“Caiga Quien Caiga” です。映画の時間に関してですが、ビリー・ワイルダーに注意を払うつもりですか?彼が言ったことを知ってますか? “映画は長く、チ○ポは短い”
ディアス・ヤネス: ああ、そうそう・・・ ビリー・ワイルダーね。[顔を手で覆う] だけど... [笑って] この映画は少し長くなるよ。
アルトゥーロ: ヴィゴ、調子はどう?
ヴィゴ: 最高だよ。ありがとう。
アルトゥーロ: あなたは、ピーター・ジャクソンやアル・パチーノ、ショーン・ペンといった人たちと仕事をしてきたわけですが・・・ 今回は、アントニオ・レシネスと一緒ですね。
ヴィゴ: [レシネスを含めて全員が爆笑するが、ヴィゴは真面目な顔を保って] ええ、今回が(自分のキャリアの)ピークです。
アルトゥーロ: レシネスがマイクを持ちました。やばいぞ!
アントニオ・レシネス: アルトゥーロ、君は危険な遊びをしてるんだよ。君がどこに住んでいるか、知っているんだから。[皆が笑う]
[カメラが別の場所にうつる]
アルトゥーロ: エレナ・アナヤが背中を向けています。アルトゥーロ・ペレス・レベルテに、ブランカ・ポルティーヨもいます。ブランカはこの映画で男の役を演じます。
アルトゥーロ: やあ、アントニオ!
アントニオ: オマエは向こうに行け!
アルトゥーロ: ちょっといいですか?
レベルテ: これは... これはダメだよ。(訳注:よく分からないようですが、ひどいことをアルトゥーロに言ったようです)
アルトゥーロ: 彼はコメディアンです。
[階段をのぼりながら]
アルトゥーロ: 信じられないよ。ハリウッドじゃないってのに、スペインの俳優と話せないんだから...
[街角で]
アルトゥーロ: 新作スペイン映画の記者会見直後のマドリッドは雨に濡れています。ブランカ・ポルティーヨもエレナ・アナヤも見つかりません。マドリッドにスターはいないのかな?信じられない![角を曲がってエレナを見つける] エレナ!元気?
エレナ: 元気よ。あなたは?[アルトゥーロにキスをする]
アルトゥーロ: 元気だよ。スペインの映画スターと話をしようとしているんだ。(彼女のキャラクターについて何か質問する)
エレナ: ええ、基本的にそうよ。
アルトゥーロ: 僕にもそういうことがあったよ。
エレナ: これから友達とコーヒーを飲むの。元気でね。[またキスをする]
(ハビエル・カマラとのやりとりは英訳がないので省略します)
[建物の前で]
アルトゥーロ: ヴィゴ・モーテンセンがあのドアから出てくるのを待っています。スペインの人たちが、外国の俳優を知っているか確かめにいきたいと思います。
アルトゥーロ: [道を歩く男性に] 彼が誰か知ってる?
男性: えー、ヴィゴ・モーテンセン。
[アルトゥーロはヴィゴを知っていた男性たちを追い払う]
アルトゥーロ: [年配の男性に] 彼が誰か分かりますか?
年配の男性: ええ。・・・スペイン語が上手な映画俳優でしょ。
アルトゥーロ: 素晴らしい![ヴィゴも喜んで、かすかにお辞儀をする]
年配の男性: 名前はおぼえてないんだよ・・・ [アルトゥーロが “ヴィゴ、ヴィゴ” とささやく] PINGO FORENGAE? そんな感じだったかな。[ヴィゴ笑う] (訳注:偶然ですが、Pingoはスペイン語で「馬」を意味するそうです)
アルトゥーロ: [別の女性に向かって] この人は誰?
女性: 誰かしら?
アルトゥーロ: [ゴラムを真似て] マイ・プレシャス.... マイ・プレシャス...
女性: マイ・プレシャス?愛しい人?
アルトゥーロ: ヴィゴ、どうもありがとう。
[ヴィゴがサングラスをかけて、Vサインをする]
アルトゥーロ: ファンタスティック!