マイク: はじめまして、ヴィゴ。[ヴィゴとマイクが握手する]
ヴィゴ: ハロー。[ヴィゴはイーヴィと握手し、彼女の頬にキスをする] ここだと、君たちから随分遠くにいるみたいだよ。
イーヴィ: 本当よね。すごく遠いわ。
マイク: よければ、僕たちの方に来る?
ヴィゴ: いいの?
マイク: もちろん。
[ヴィゴが2人の間に座り、イーヴィはヴィゴの肩に手をおく]
イーヴィ: 座り心地はいい?
ヴィゴ: うん。僕は大丈夫だよ。君は?
イーヴィ: 私が靴を履いていない理由は、[イーヴィが足を組み、ヴィゴは彼女の足を抱えるように手を置く] あなたも履いてないのを見たし、足が好きだって聞いたの。ショーン・アスティンの奥さんの足の写真を撮ったって聞いたのだけど、本当?
[ヴィゴがイーヴィの足の裏を撫で、イーヴィが驚いたような声を出す]
マイク: 君の小さい足、好きだよ。
ヴィゴ: ショーンはそれを知ってるの?
イーヴィ: 今はもう知ってるわ。だって、彼にインタビューした時に私が言ったもの。彼は、あなたが写真を撮るのがそれだけなら・・・。
ヴィゴ: それだけだったよ。
イーヴィ: それだけである限り、問題ないって。あなたは他の才能に加えて、フォトグラファーでもあるのね。
ヴィゴ: 僕、重過ぎない?君たち大丈夫?
イーヴィ: もう1つ席が必要かしら?(ヴィゴが)あまり心地良さそうに見えないけど。
マイク: 今朝の中でも、今のが一番心温まる瞬間だったね。すごくいいよ。
[ヴィゴがマイクの首に手をかけ、続いてイーヴィの頭も抱える。満面の笑みのヴィゴ]
イーヴィ: この映画は、すごくホビット愛にあふれてるでしょ。
ヴィゴ: うん。
イーヴィ: それで、それが皆に表れるの。
ヴィゴ: その通り。
イーヴィ: ヴィゴ、いくつか質問をしないといけないのだけど、いい?[少し照れ笑いしながら言い、言い終わるとヴィゴの首筋を数回撫でる]
ヴィゴ: いいよ。質問して。[他の誰かに向かって]これでも問題ない?
イーヴィ: プロデューサーがね、あなたが彼女と結婚してくれないか知りたがってるのだけど。[カメラに向かって] ジュード、あなたのために聞いてあげてるのよ。
ヴィゴ: う〜ん、僕はジュードを知らないから。
イーヴィ: 会えるよう手配するけど。[ささやくような小声で言う]
ヴィゴ: もちろん。[同じく小声で答える] ここにもう1人分の場所があるんじゃない?[全員笑う]
マイク: うん、彼女にも参加してもらおう。(笑)
イーヴィ: [マイクに向かって]ちょっとお願い。私は少し口が回らなくなっちゃったわ。
マイク: 僕たちNZ人にとって大きな旅だったし、あなたにとってもそうだったでしょ。多くの人が少し寂しいって言ってると思うけど、あなたは全部が終わって、ホッとした?
[イーヴィが右手に持っていた紙を下に置き、両手ともヴィゴの肩におく]
ヴィゴ: 本当に全部が終わったってことじゃないよね。
マイク: なに、まだ続いてるの?
ヴィゴ: 君の耳を見てみなよ。みんな変わっちゃっただろ。(笑)
マイク: うん、確かに。(笑)
イーヴィ: 最後になってみて、ショックだったりする?あなたも王の帰還を見たし、私たちも見たでしょ。いかに力強くて、緊迫感があるかって分かってるじゃない。私は昨日見たけど、まだ立ち直れてないわ。
ヴィゴ: [イーヴィの足をさすりながら答える] すべての人生は悲しみにあふれているって言うだろ?それを変えることはできないけど、自分の態度を変えることはできるよね。人生はいつも進んでいくものだと思うよ。これらの映画が残したものは、生き続けると思うんだ、本当に。今回のもエクステンデッド・エディションが出ると思うから、来年には見られるよ。
イーヴィ: あなたって、かなり博愛主義者でしょ?色んなところに行って、人と話したり、詩を読んだり・・・。
ヴィゴ: 君たちのひざの上に座ったり?
イーヴィ: そうね。[イーヴィはクイクイとヴィゴの方に少し詰め寄る]
ヴィゴ: [マイクのひざから手を下ろし、イーヴィの方を向いて答える] それが今週できる、良いことの1つだよ。ニュージーランドの詩人や画家や写真家と交流するんだ。恩返しのようなものだよね。だって、僕はここで沢山の美しいものを見たのだから。その写真も少しは撮ったし、詩もいくつか書いた。恩返しをできるのはいいよ。
マイク: あなたは日曜の朝のウェリントンが好きだ、って言ってるのをどこかで読んだんだけど、[ヴィゴがマイクの方を向く] 人々はリラックスして、街は静かで・・・ [自分の手をヴィゴの手の上におきそうになり] 自分の手をどこにおいていいか分からないよ![全員笑う。ヴィゴがマイクの手を握り、自分の胸元に持ってくる。続いて、イーヴィの手も自分の胸元に持ってくる] あなたは一生懸命働いてたし、早起きしてたことを考えると、面白いよね。そういった静かな時間が好きだったの?
ヴィゴ: うん。(笑) これも好きだよ。
イーヴィ: 感じるままに感覚的になるのもいいわよね。[イーヴィがヴィゴの頭を撫でる] あなたは優しい人なんでしょ。優しい心の持ち主なのよ。あの椅子はすごく遠くにあるわね。1日中これをやるのは負担じゃない?
ヴィゴ: [椅子を指して]まるで王座みたいだろ?[マイクを見上げ、続いてイーヴィを見上げ] それより、ここにいるとさ、ホビット・ホールにでもいるみたいだろ。
イーヴィ: 有名になったことにどう対処している?ヴィゴ、あなたには大きなエゴがあるの?
ヴィゴ: [イーヴィをみつめて] 巨大だよ。すごく大きい。[マイクが首を振る]
イーヴィ: どうやってそれを埋めるの?
ヴィゴ: 不可能だよ。無理だね。
マイク: だからそんなに色々頑張るの?
ヴィゴ: [マイクには見向きもせず、ひたすらイーヴィを見つめ続ける] 僕のエゴは巨大なんだ。すごく大きくて、でかくて、どんな大きさも想像も超えてるんだ。(笑)
マイク: 僕たちの間にこんな風に座ってる人からそんなことを聞くのは奇妙だよね(笑)。[ヴィゴはそれでもイーヴィを見つめ続け、笑い出す。イーヴィは視線をかわすように横を向く] だけど、本当に、素晴らしい旅だったし、あなたは本物のアーティストだ、っていうことだけは言っておきたいのですが。
[ヴィゴが2人の手にキスをし、マイクを見る]
イーヴィ: [マイクに向かって] 両側からヴィゴにキスをしてあげましょう。
[ヴィゴは目を閉じてキスされるのを待つ。2人がヴィゴの頭にキスをする]
ヴィゴ: もう1回。
[2人がもう1度ヴィゴの頭にキスをする]
イーヴィ: あなたが言ったから、しただけよ。
[ヴィゴは2人から少し離れ、インタビュー終了という感じで、全員が「ありがとう」を言う]
ヴィゴ: [誰か別の人に向かって] まだ質問あるの?まだ時間があるんだね。いいよ、質問しなよ。
[ヴィゴは、2人の間に、イーヴィの方を向いて座る]
イーヴィ: いつNZに戻ってくるの?[イーヴィは、ヴィゴの首から肩にかけてなぞるような感じで手をおく]
ヴィゴ: う〜ん、できるだけ早く。
[イーヴィがヴィゴの頭を指でこする。片手はヴィゴの腕に置かれる]
ヴィゴ: 口紅?
イーヴィ: うん、少しだけ。(口紅を見て)誰かが動揺するといけないから。
ヴィゴ: 君のボス?(訳注:BFという意味だと思います)
イーヴィ: 違うわ!あなたのボス?(笑) 誰かは知らないけど。(笑)
マイク: 次のプロジェクトは何?別の映画や芝居か何かをやってるの?
ヴィゴ: 『Hidalgo』っていう映画があるんだけど、3月、4月に公開なんだ。馬と人間の話だよ。
イーヴィ: 息子さんは、あなたの芸術的な才能を受け継いでるの?11歳の息子さんがいるのでしょ?
ヴィゴ: うん。彼はなかなかのミュージシャンで、素晴らしい画家でもあるよ。
イーヴィ: どこをベースにしてるの?住まいは?
ヴィゴ: カリフォルニアだよ。
マイク: でも、ニュージーランドはあなたの2番目の故郷だから、また戻ってきてよ。壮大な旅を祝福するよ。最終章は最高だったし、女性が夢中になって卒倒する姿を見るのは、いつでも面白いよ(笑)。[ヴィゴが自分の腕においてあるイーヴィの手を撫でる] また戻ってくるのを楽しみにしてるよ。
ヴィゴ: 耳をつけてくれて、ありがとう。[ヴィゴとマイクが握手をする]
マイク: いつでもつけるよ。いつでも。
ヴィゴ: 明日もその耳をつけるの?[マイクの手を両手ではさむ]
マイク: 面白くするためならつけるよ。
イーヴィ: [マイクの耳を取り外して] ほら、ここにもサインしてもらえる場所があるんじゃない?[ヴィゴに耳を手渡す]
ヴィゴ: もちろん。
イーヴィ: マイク、ペン持ってる?
マイク: どうぞ。[ヴィゴにペンを手渡す]
イーヴィ: ありがとう。
[全員で手を振る]